好奇心から発見へ

違いは?

Masimo SET は、他の(従来の)パルスオキシメトリとどう違うのでしょうか?

従来のパルスオキシメトリは、測定部位で拍動する血液は動脈血のみであるという前提に基づいています。
患者が体を動かせば静脈血も拍動するため、動脈血と静脈血を区別できない従来のパルスオキシメトリでは、正しい測定値を出すことは困難とされていました。Masimo SET の信号処理法では、静脈血信号を特定して分離し、適応型フィルタでノイズを除去して動脈血信号を抽出します。こうして動脈血酸素飽和度と脈拍数を正しく示すことが可能になったのです。

従来のパルスオキシメトリは、以下の条件が加わると、測定が不正確になったり信号のドロップアウトが起きたりします。

  • 患者の体動時
  • 低灌流(信号の低振幅)
  • 強い周辺光(照明、直射日光など)
  • 電気手術器具の干渉

Masimo SET パルスオキシメトリは、従来のパルスオキシメトリでは測定が困難な状況でも正確に測定できます。数多くの臨床研究が国際学会において発表され、また今なお多くの研究が進められていることにより、Masimo SET パルスオキシメトリの極めて優れた性能が発表されています。Masimo SETパルスオキシメトリシステムおよび Masimo LNOP® SpO2 センサの基礎をなす革新的技術は、米国その他主要各国の約 200 の特許(取得済、申請中とも)に支えられています。

Masimo SET は、同時処理モードで、適応型フィルタである DST、SST、FST、および MST を用います(すべてマシモの特許)。Masimo SET の4つの独自アルゴリズムと、従来の赤色光と赤外線の比を使ったアルゴリズムにより、他に類をみない忠実度、感度、特殊性を実現しています。患者のデータは一連のアルゴリズムで処理され、それぞれのアルゴリズムの独自の特性が作用し、患者の状態全体にわたって正確な測定値を確実に割り出します。

Masimo SET のもっとも強力なアルゴリズムは DST です。すべてのアルゴリズムはいくつかの仮説に基づいていますが、仮説の数が多ければ多いほどアルゴリズムは脆弱なものになります。DST が基づく仮説は 1 つだけです。それは「動脈血の飽和度は静脈血の飽和度より常に高い」というものです。これにより、DST がもっとも強力なパルスオキシメトリのアルゴリズムとなっています。

臨床研究

臨床研究により、Masimo SET が患者の体動や低灌流で測定が困難な状況における優れた他にはないパルスオキシメータであることが示されています。

  • 1 Nitin Shah, M.D., Laverne Estanol, M.S. Anesthesiology, 2006 Long Beach VA Medical Center, UC Irvine Medical Center, Long Beach, California Comparison of Three New Generation Pulse Oximeters During Motion & Low Perfusion in Volunteers
  • 2 Brouillette RT, Lavergne J, Leimanis A, Nixon GM, Laden S, McGregor CD. Differences in Pulse Oximetry Technology can Affect Detection of Sleep Disordered Breathing in Children. Anesth Analg 2002; 94:S47-S53
  • 3 Hay WW, Rodden DJ, Collins SM, Melara DL, Hale KA, Fashaw LM. Reliability of conventional and new oximetry in neonatal patients. Journal of Perinatology. 2002; 22:360-266